ペプロウ看護論の第4回目は、『4つの段階』についてです。
前回はペプロウ看護論の特徴である、「焦点は患者にあるということ」「患者ー看護師関係のプロセス」についてお話しました。
ペプロウ看護論では患者ー看護師の関係のプロセスを4段階に分けて理論化しています。 この4つの段階は、患者と看護者が出会い、対人関係を構築し、信頼関係を築いていくうえでお互いが共に問題解決に向かっていくプロセスです。1. 方向付けの段階 (出会い)
患者と看護者が出会う時期であり、お互いが緊張状態にある。
患者は切実なニードを持っており、健康問題を解決し始める段階である。2. 同一化の段階 (求め)
患者が自分のニードの求めに応じてくれそうな信頼できる看護者を選んで反応する時期。
自分の健康問題に興味を示し、看護者と共に解決しようとする準備段階。3. 開拓利用の段階 (活用)
患者が自分に提供されるサービスを十分に活用する段階。
自分の健康問題を整理し、よりよい問題解決の方向を目指す。4. 問題解決の段階 (問題解決と別れ)
患者の健康問題が解決され独り立ちの力を強めていく。
病気が完全に治るのではなく、共存できる患者の成熟さが備わった段階。
※髙仁会看護部ウェブサイトより
精神科看護では、患者様の心へのアプローチが大切です。 しかし人の気持ちとは揺れやすく、巻き込まれ易いものです。 看護する側の心も乱れることがあります。
患者様とどう向き合うべきか悩むとき、ペプロウ看護論は理論的に、建設的に問題解決に向かってすすむ助けとなります。
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