『 リアルワールド 』
1F病棟 押領司看護係長
川口病院でNEARが始まって4年が経ちました。皆さんにも「ニア―」が聞き慣れてきているかなと感じる一方、情報発信にはまだまだ課題を感じています。去る5月11日、国立精神・神経医療研究センター(NCNP)で開催された「第5回認知リハビリテーション研究会」へNEARチームとして参加してきました。基調講演にたたれたNCNPの中込先生のお話で「リアルワールドにつなぐ」という言葉がありました。リアルワールドと聞いて皆さんは何をイメージしますか。ラノベで流行の異世界でしょうか。仮想世界に対しての現実世界でしょうか。学術的なワードが飛び交う中で、その定義を明確に理解はできませんでしたが、“社会で自己実現を目指すこと”と、とりあえず表現しようと思います。リアルワールドにつなぐために、治療ゴールをパーソナルリカバリー(社会機能改善や主観的満足感の改善)することや、患者様の内発的動機付けを高める関わりが必要とのことです。疑問がいっぱいだと思いますが、ここで全てを説明できないのが残念です。これから認知リハビリテーションがどう活かされるのか、情報発信に努めたいと思います。
※パーソナルリカバリーに対して、症状の改善を治療ゴールにすることをクリニカルリカバリーという。
※学習のきっかけとして、報酬を動機にすることを外発的動機付けという。対して自己啓発を動機とすることを内発的動機付けという。
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