こんにちは、薬局です。
今回は、抗不安薬についてご紹介します。
抗不安薬とは、名前の通り不安や緊張を和らげてくれるお薬です。
日常生活に支障が出るほどの大きな不安や緊張感がある場合に処方され、その用途は不安障害や不眠症、心身症、うつ病や統合失調症の不安症状など多岐に渡ります。
現在使用されている抗不安薬の多くは、ベンゾジアゼピン(BZ)系抗不安薬に分類されます。
BZ系薬はGABA受容体に作用して効果を発揮します。
チョコレートやサプリメントなどに配合されている物もあるので、皆様も一度は「GABA」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか?
GABA受容体は、脳内の様々な所にあり、種々の神経に対して抑制的に働きます。
そのためBZ系薬がGABA神経系の働きを活性化することで、神経の過剰な働きを抑え、不安症状等を和らげるという仕組みです。
BZ系薬は、効果の時間によって大きく①短時間型・②中間型・③長時間型・④超長時間型に分類されます。それぞれの薬剤がどれに分類されるかは、以下の“表1”をご参照ください。
抗不安薬は、その名前にもなっている抗不安作用の他に、催眠作用・筋弛緩作用・抗けいれん作用を持っています。
そのため、眠気やふらつきといった副作用があります。
特に高齢者では転倒のリスクが高まるため注意が必要です。
また長期的に服用していると、薬を減量または中止する際に、離脱症状が現れることもあります。
減量については自己判断せず、必ず主治医と相談して決めましょう。
次回は、睡眠薬についてご紹介します。
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