こんにちは。女性開放病棟です。
患者様の中には、妄想が現実として固定化している場合があります。「自分は○○で、仕事のためにここにいる」という発言を受けると、病識がないのかな?というのが最初の印象です。日常生活はというと、内服・金銭・洗濯などの自己管理は問題なく、周囲とも良好なコミュニケーションが取れており、活動には目的を持ってしっかり参加できています。このような彼女の自律した生活スタイルを見ると、彼女の「仕事」とは、生活を遂行することそのもので、妄想は自分を支える根拠となっているのではないかと考えるようになりました。妄想に対して、否定も肯定もしないというのが基本の対応です。肯定はしませんが、これまでの彼女の喪失体験が生んだ妄想が、彼女を支えているならば、そっと寄り添って歩んで行くこともできるのではないかと思います。
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