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薬局 8月「水中毒」

『水中毒』

今年も30℃を超える日が続き、熱中症対策として塩分や水分の摂取が推奨されていますがどちらも過度な摂取には気を付けてください。そこで今回は水分の過剰摂取によって起こる「水中毒」についてお話ししたいと思います。

水中毒は、過剰の水分摂取によって体内の水分が増えて血液中のナトリウムイオン濃度が低くなることで起こります。

正常な水分摂取量であれば水分の多くが尿となり体の外に排出されますが、過剰な摂取量であると利尿処理が間に合わず血液中のナトリウム濃度が低くなり次第に体に害が生じるまで濃度が低下し、水中毒となります。

水中毒となる原因として考えられることは以下に挙げるものなどがあります。

・抗精神病薬やパーキンソン病治療薬などの薬の副作用によって口が渇き過剰に水分摂取してしまう。

・ストレスなどにより大量の水を飲んでしまう。

・ダイエットなどで空腹を紛らわすために水を飲んでしまう。

水中毒の症状は、軽度では軽い疲労感、めまい、頭痛、嘔吐重度ではけいれん、昏睡などです。

最悪の場合、死に至ることもある怖い病気です。

水中毒にならないための対策として、一度に多量の水分を飲むのではなく、少量に分けて飲むようにしてください。水分を経口補水液に変えるのも良いと思います。また何回かに1回はうがいなどで口内を湿らせる程度にすることもおすすめです。

水分を摂りすぎかな?と思ったら、まずは自分がどれくらい水分を摂っているか調べてみてください。水を摂りたくてしかたがないという場合は、糖尿病などの疾患が原因の場合もあります。水中毒が気になる方やすでに症状がでている方は医療機関に相談するようにお願い致します。