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薬局より 2月「認知症とせん妄」

『せん妄と認知症』

今回は、認知症と症状が似ている「せん妄」について、お話したいと思います。

せん妄とは、身体疾患や薬などが原因となって起こる急性の脳機能障害です。高齢者に多くみられ、症状が共通している点があるため、認知症と間違われることもありますが、それぞれ異なる病態であり、認知症に合併してせん妄が起こることもあります。

認知症は緩やかに病状が進行し、症状は慢性的な経過を辿ります。それに対し、せん妄は突然症状が現れ、その症状は一過性であるため、数時間~数週間で回復すると言われています。

  せん妄 認知症
発症のタイミング 特定できる あいまい
症状の経過 一過性 持続的
症状の変化 急激で変化しやすい 穏やかで変化にしにくい
意識 ぼんやり はっきり

 

せん妄の症状は、3つのタイプに分けられます。

①過活動型

普段よりも活発な状態になるせん妄です。興奮、不穏、大声、暴れる、幻覚、妄想、睡眠リズムの乱れなどが現れます。

②低活動型

引きこもりのような状態になるせん妄です。無表情、無気力、会話減少、傾眠、食欲低下などが現れます。

③混合型

①と②が合わさっているタイプのせん妄です。

もしせん妄と思われる症状が現れたら、無理に抑えようとすると症状が悪化する場合もあります。やさしく声掛けを行い、不安をやわらげてあげることが必要です。症状が落ち着いたとしても、必ず医師に相談しましょう。

原因がわかれば、その原因を除去したり適切に対応したりすることで、せん妄を予防することが可能です。

睡眠薬や抗不安薬、抗精神病薬などの向精神薬は、脳に作用するため、せん妄を起こす代表的な薬ですが、関係なさそうに思える胃薬や心不全治療薬、抗アレルギー薬なども原因となることがあります。詳しくは薬剤師までお尋ね下さい。